食べ物と私

食べます。

お疲れ様ですトマトリゾット

口の中がひりひりする。肌が少し荒れてる感じ。

栄養が偏っている自覚はあったので、乾燥した目をこすりつつ、とりあえず野菜を取っておこうと考えた。

 

今日は丸一日、パソコンの前で用事があった。

オンラインはなんとなく慣れない。オンとオフが分からなくなってしまう。

カメラを切っていていいのならオフモードでも問題ないのだが(良くはないが)あいにく今日はカメラ必須だった。

 

オフになりそうな部分を引き締めて、どうにか訪れた夜。

疲れた。とは言いつつたとえ対面でも疲れるが。

 

疲労には酸っぱいものが効くらしい。

これを知っていたからか、それとも疲れている体が欲していたのか、ずっと棚に置いてあったトマト缶を開けてしまいたい気分だった。

叶えられる欲求には逆らわない。豊かに生きるコツのひとつだ。

 

冷蔵庫で死にかけていたキャベツと玉ねぎを適当に切って鍋に入れる。塩を少し。

それから凍ったままのしめじも加え、蓋をして少し火にかける。

 

キャベツから水分が出てかさが半分くらいになったら、これまた期限の迫りつつあった牛乳を注いでしまう。

 

ここで満を持して登場、トマト缶。

 

跳ねないように蓋を開け、スプーンで少量、分けておく。残りは全部、鍋にダイブ。

もちろん、缶をすすいだ水も一緒に。

本当は半分で十分なのだろうが、残しておいてもきっと腐らせてしまう。冷凍も面倒だった。

 

コンソメと胡椒を追加して煮込めば、トマトスープの完成だ。

 

でも疲れた日の晩御飯。

スープで満足できる私じゃない。

 

続いてフライパンに火をかけた。

はけておいたトマト缶の中身と、先程のスープを適当に流し込む。

そこに解凍したごはん、チーズ、そして卵白。

いい感じに馴染むまで煮込む。

 

小さな頃はリゾットが好きじゃなかった。

お茶漬けや雑炊も同じで、ご飯がべちゃべちゃしているのがどうも受け入れられなかったのだ。

きっと小さい頃の方が色々と敏感だったのだと思う。

歳を取り、鈍感になるにつれて美味しいのハードルも下がってきたのだ。きっと。

 

歳を取ることはあんまり好きじゃないけれど、美味しいが増えるのはいいことだ。

そこだけは嬉しく思う。

 

完成したリゾットを皿にもり、真ん中にくぼみを作る。

そっと割れないように卵黄を落とせば、トマトリゾットの出来上がりだ。

 

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あつあつのリゾット、端の方を少しすくって食べる。食べ物に関しては待てない私、案の定味が分からない。

それでも食べ進めていけば、だんだんとトマトの酸味とまろやかなチーズ、しめじの風味が主張してくる。うん。美味しい。

半分ほど食べて卵黄を割れば、リゾットはさらにまろやかに顔を変えた。

 

明日も一日、ちょっと忙しい。

嘆きたくもなるが、出来るだけのんびりと頑張ろう。

 

大丈夫。

だって明日は干からびた野菜ではなく、今日作ったスープが冷蔵庫で待っているのだから。