今日は友達と映画だ。やばい。
やばい、というのは映画の内容だ。
見るのは『僕のヒーローアカデミア』。友達がどハマりしているジャンルだ。
それはもう、すごいハマりようだ。
そしてその熱に当てられ続けた私もまた、危ないのである。
要注意人物が一人、いるのだ。
4期までのアニメは見たが、5期を見る気力がなくそのままにしていたところ、先に映画をみる運びとなってしまった。
既に推しが別ジャンルに一人いるため、これ以上はいっぱいいっぱいなのだ。
なのに4期までのアニメがとても面白かったうえに、私のハマっているジャンルに似ているキャラがいる。
危ない。非常に危ない。
ちなみに友達は2回目の鑑賞である。
そんなこんなで二人とも落ち着かない中、上映は始まり、そして終わった。
暗い映画館を出れば、もう二人とも放心状態だった。
友達なんか喋れてない。確かに彼女の推しは色んな意味で凄かった。
見終わったあと、ふらふらと雑貨屋に入るも、何も頭に入ってこない。
仕方なしに近くの椅子に座り込み、少し落ち着いた私たちは二時間ほど、ずっと語らっていた。
友達は2回目だというのに、止まらない。
私もあれやこれやと感想が出てくる。
沼、とまではいかなかったが、ちょっと引きずり込まれそうではあった。
詳しく語ると長くなってしまうので割愛はするが、まとめると結局普通に面白かったのだ。
この後予定があるという彼女と別れ、余韻でぼんやりとした頭を抱え一人、ショッピングモールを回る。
歩くうちに、そういえば昼間の上映だったのにも関わらず、話すばかりで何も食べていなかったことに気がついた。
熱を覚ますために冷たいものが欲しい。
体の欲望に従って、私は『サーティーワン』に並んだ。
記憶が苦手な私。並んでいる間、決めたフレーバーの名前を延々と頭の中で繰り返す。美味しいのだが、覚えにくいのだ。
悩み抜いた二つ、と言っても一つは名前を忘れてしまったが、期間限定のピーナッツのフレーバー、そしてラブポーションサーティーワンだ。
サーティーワンのアイスはアイスというか、もはや別のスイーツに近いような気がする。
チョコレートの中の甘酸っぱいラズベリーソースと香ばしいピーナッツ。
そして嬉しい甘さと冷たさが脳に染み渡っていく。
その美味しさのおかげで少し冷静にはなれたのかもしれないが、心が浮いている感覚は治らない。困りものだ。
まあ、これもアニメの楽しさの一つなのだが。
さあ、もう一度深く振り返ろう。
そんな決意を固めて家に帰り、早速5期を再生させる私なのであった。