食べ物と私

食べます。

何にもしない日、サンドイッチ

今日は何にもしない日。何もしない日だ。

これは少し前から決めていたこと。

色々な目処が立ちそうだったから、そして私の首がそろそろ回らなくなる感覚があったから。

 

しかしそんな日に限って早く目が覚めてしまうのは何故だろう。

ベッドの上でブルーライトを浴びる。Twitterの仕様が変わっていて少し不思議な感じだ。

どうでもいい動画も、SNSも、今日はいくらでも徘徊していい。そういう日なのだ。

 

大学生の時は月に一回のペースでこういう日を作っていたように思う。

家事もしない。勉強もしない。

本当はこのブログも放り投げて、ベッドに戻ってしまいたいくらいなのだが、さすがにそれをやると明日に戻れなくなるので、とりあえずキーボードを叩いてみていている。

 

かなり久々の、本当の意味での休暇だ。

 

こういう日はいつもの音楽も耳に馴染まない。

ベッドから動かないまま、働かない頭で、それでもポチポチと文字を打つ。

そうすると段々瞼が重くなってきて、だから逆らわないで目を閉じる。眠る。

 

水につかったような一日だった。ベッドで揺蕩っているような。

静かな日。スイッチを切る日。

何もしない罪悪感は、何かしなければならない時に蔓延ってくる。

最初から何もしないと決めてしまえば、そこにあるのはただぽっかり空いた時間だけだ。

 

目を覚ますと、スマホの時刻は15時を表示していた。実に4時間のお昼寝だ。

そこでやっと伸びをして、私は立ち上がる。何もしなくても腹は減るのだ。

 

冷蔵庫を開け、昨日の名残を取り出す。

 

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こうして見ても、何とも色気のないサンドイッチ。

具もレタス、ハム、チーズとシンプルなものだ。

 

一口食べると、多すぎるレタスがしゃくしゃくと音を立てた。

ハムとチーズがしょっぱくて美味しい。

 

空腹を思い出したのか、食べ始めたにも関わらず、急速にお腹が減っていくのを感じる。

食べるのも忘れて眠っていたのだ、今日は。

 

このサンドイッチは昨日の私が準備したものだった。

徹底的に今日、何もしないために。

それでもきっとお腹がすくだろうと、そんなことを考えて。

 

そんな準備の手間まで考えると、何もしない今日は一種の予定であるようにも感じる。

おそらく今日、友達から何かの誘いがあったとしても、きっと私は断ったのだろう。

 

ただ静かに自分の声を聞いていたかった。

ひとりで全部を完結してしまいたかった。いわば心の調整日だ。

 

月に一回はこんな日が欲しいな、なんて思ってみるけれど、忙しい日々の中、それもちょっと厳しかったりする。

難しい毎日だ。

 

次の調整日はいつになるだろう。そこまで頑張れるだろうか。

遠い予定に目をくらませつつ、今日も時間どおりにベッドに戻るのだった。