とことん自炊が面倒になってしまったのと、お財布の兼ね合いを考えて「サイゼリヤ」同居人とで晩御飯を食べることとなった。
本当は冷蔵庫にまるまるふた玉眠っているキャベツと、半分だけのにんじん、キャベツをどうにかしたいところなのだけれど。
あったかいコンソメスープなんて作ったら美味しそうだな、と思いつつ包丁を手にする気力が湧かない。
こういう時は逆らわないのが吉なのだ。
外に出られただけすごい、何も食べずに寝る、なんてことがないだけマシだと思おう。
朝からほぼ何も食べていなかったせいか、そこそこにお腹は空いていた。
色々なメニュー。どれも目移りしてしまうが、元気を出そうとここはお肉を注文してみる。
やはり肉は元気の象徴だ。
アニメの主人公は大体肉を食べて力を得ている。
選んだのはポップコーンシュリンプ付きのハンバーグ。
空っぽの胃には心配だったが、多分問題ないだろう。
ポップコーンシュリンプが結局何なのか、私はよく分かってない。
小さなエビフライのようなもの。けどエビフライではない。
何となく名前だけ聞いて食べてこなかったが、ずっと気になってはいたのだ。
というわけで、まずはポップコーンシュリンプを白いソースに付けて、一口。
やはりエビフライとは違う。もう少しライトな食感で、ちょっとお菓子みたいだ。
ソースはチーズ味だろうか。濃厚で美味しい。
大本命のハンバーグも早速切り分けて頂く。
そういえば、サイゼリヤのバンバーグもあんまり食べてこなかったな、と思いつつ、お肉の柔らかさに舌鼓を打つ。
ほろほろでジューシー。まさにハンバーグ、といった感じだ。
最初の心配はどこへやら。
結局全部きちんと平らげて、ご馳走様でした、と店を出る。
夜風に当てられながら帰路を行く。
実は、明日からまた激動の週なのだ。既に生きている心地がしない。
本当は尻尾を巻いて逃げてしまいたいが、そういうわけにもいかない。
それに、この週さえ乗り切ってしまえば楽しみだって、待っているのだ。
とは言え肉を食べてもげっそりとしたままなので、コンビニで杏仁豆腐を買って帰る。
冷たくて、つるんと心地いい甘いもの。
ついでに明日の朝ごはんも買って帰ってしまえば、少なくとも明日の朝の負担は減る。
こうして出費は大きくなる一方だが、生き抜くためには仕方がない。出費の出所に頭を悩ませるのは、あと数年先の問題にしてもらおう。
出来損ないのまま、食だけを満たして。
私はせっせと、嫌なはずの明日の準備をするのだった。