食べ物と私

食べます。

ゼロから挑戦、魔法のシチュー

一日をベッドで過ごしてしまった日の罪悪感はすごい。

と言いつつも最近はそんな日が増えているのだが。

 

今日も今日とてやらなければならないことを後回しにしているうちに、日が沈んでしまった。

しかし今日は買い物に行けただけでも良しとする。

 

思えばスーパーに行ったのも随分久しぶりだったように感じる。

ここ最近は同居人が行ったり、出前で食事を済ませたりすることが多かったから。

 

まだ正月モードの店内放送を聞きつつ、人を避けるようにして買ったのは、牛乳とチーズに、鶏肉、にんじん、玉ねぎ、きのこなどなど。

 

スーパーに行く前から決めていた。

今日の晩御飯は、野菜たっぷりのシチューにしようと。

いかんせん野菜不足だったのだ。

肌の調子がその深刻さを物語っていた。

 

しかし、家に帰ってから重大なミスに気づく。

シチューの素を買い忘れてしまった。

根本的なミスに思わず笑ってしまう。

 

それでもそんな些細な買い忘れごときで私のシチューへの熱は冷めない。

シチューの素がなければ自分で作ればいいのだ。

 

冷蔵庫から死にかけのキャベツとストックしていた方の玉ねぎを救出して、買ったもの達をキッチンに並べる。

 

まずはキャベツ、玉ねぎ、きのこ類を一口代に切って、くたくたのしなしなになるまでバターで炒める。

 

シチューはすぐに無くなってしまうので、今回は普通の鍋でなく、土鍋で調理することにした。

これで何日かは持つはずだ。

 

しなしなになった野菜達に鶏肉を投入し、ある程度色が変わったら火を止めて、小麦粉を適当に入れる。分量は知らない。

そして全体を混ぜ合わせ、小麦粉を野菜と肉に馴染ませる。

 

それから再び火をつけて、牛乳を少しずつ加えていく。

そうするとペースト状のホワイトソースから、徐々にとろみのついたシチューへと、その姿は変わっていく。

シチューの素を使うのも良いが、ゆっくりとシチューになっていく、この過程が私は結構好きだったりもする。

 

そこににんじんと顆粒コンソメ、そしてチーズを好きなだけ入れて煮込めば完成だ。

よそった器には、パセリと胡椒をかけておく。

 

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あったかい出来立てを、スプーンで一口。

とろとろに溶けた野菜と、ぷりぷりの鳥もも肉がじんわりと体を満たしていく。

 

今日はラッキーなことに鳥もも肉が安かったのだ。

鶏むね肉も良いが、やはりたまには少し高い鳥もも肉が恋しくなる。

 

コンソメの風味やチーズと牛乳のまろやかさを感じつつ、ちゃんとしたシチューだ、と、そう思う。

 

一皿で沢山の栄養を摂取出来る、魔法のスープだ。

 

もう一皿おかわりして、スプーンを置く。

土鍋の中の魔法はまだ残っている。

きっと明日も私を楽しませてくれるだろう。