今週のお題「自分に贈りたいもの」
用事を終わらせ、自転車を走らせる。
寒い時期とはいえ着込んでいるからか、自転車を漕ぐとすぐ暑くなってしまう。
いつも通り家に着く少し前、コンビニで自転車を止め、入店。
これから食べる甘いものを選ぶのだ。
いつも、私は頑張ったと思ったらご褒美に何かを買う。
たとえそれが数時間の業務であったとしても、だ。
大抵甘いものだ。コンビニのスイーツコーナーにはいつもお世話になっている。
重要なのは、ご飯とは別であること。
別に食べなくても過ごせてしまう、言うなればプラスアルファになるもの。
そしてしっかり食べたいものを選ぶことである。
スイーツはあらかた食べてしまったのと、やはり少し背中に汗が滲んでいるので、今日はアイスコーナーへと足を運ぶ。
と、私の好きなアイスのシリーズの新作を見つけ、カゴに入れる。
足の好きなチーズケーキ味の、柔らかくて美味しいアイスだ。
パッケージがかわいいという理由でよく買っているアイス。
店員さんに選ばせてもらった木のスプーンで掬って、一口。
柔らかいソフトクリームと、下の方にある塩気の効いたチーズケーキ味のクッキーが丁度いいバランスで口の中で溶けていく。
コンビニの商品はいつも少しだけ高い。
生きることがしっくりこない私。
どうにか一日を乗り切ることが精一杯で、すぐに自分を褒めてしまう。
だから、ご褒美ばかり買って、働きが見合わないな、なんて思う時もある。
今日だって、たった数時間働いただけだ。
そもそも家に居たのに、甘いものを買いにわざわざ家から出る時だってある。
本当に生きていることを褒めているような状態だ。
だけど、こういうことが出来なくなると、いよいよ終わりが近いような気もするという予感も少しあって。
バレンタインや誕生日に、自分へのご褒美として何か高いものを買う友達がいる。
素敵な習慣だと思うし、真似してみたいとも思った。
けれど、一年に数回大きな買い物をするよりも、こうして毎日200円くらいのご褒美を与える方が、私にとっては重要だなとも思うのだ。
多分、今ちょっと息を吸うことが出来るのは、この日々の小さな甘いものたちのおかげなのだから。
明日は特に予定がない。
予定がないのに、私は甘いものを食べるのかもしれない。
人によってはもったいないと感じるかもしれないその数百円が、きっと私の心の安寧に繋がっている。
美味しいは手っ取り早い幸せだ。
だからやっぱり、この小さなプレゼントを、私は私へ贈り続けたいと思うのだ。