手で適当にレタスを千切る。
ちょっと旬を逃して美味しくなくなったトマト。
冷凍していたハーブのウィンナーを焼く。
何か考えていたわけではなかった。ちょっとお酒が飲みたかった。
先日、超学生さんの話をしたと思うが、今はよく『うみなおし』を聞いている。
妊婦と中絶された子供の曲だという説を聞いたことあるが、そう捉えられる人は幸せだ。私は私自身に言われているような気しかしない。
お酒を飲むと寂しくなる。いや、寂しいから酒を飲んでいるのかもしれない。
そんな歌もあったよな、と思いつつ、ぐるぐると回る思考は止まらない。
死ねないという事実に恐ろしさを抱く。
無理だ、だって私は自殺出来ない。
だって、いろんな人が可哀想だ。たとえ私が理不尽に産み落とされて一生傷ついているとしても、私が誰かの一生に傷をつけるわけにはいかなかった。
死にたいけど、自分で死ぬわけにはいかない。
分かっている。はなから私は人間に向いていないのだ。
自分が出来損ないだってことも、どうにかするには生まれ変わるしかないってことも。
死にたいというより、早く死ねばいいという感覚が強い。
むしゃむしゃと、アルコールを流し入れるためだけにご飯を食べる。
ウィンナーはちょっと予想外に美味しかったような。
それでも満たされなくて、損ないたくなった。
腕はちょっと見つかった時大変かも。足なら晒すことないか。
理性的だなと嘲笑いつつ、でカッターを太ももに押し当ててみるも、切れ味が悪いのか力が弱いのか、浅い線を残すだけ。
生も死も、どちらにしろ私は中途半端なのだ。本当に笑える。ウケる。
何が正しいのか分からないし、こうやって消費していくばかりの日々なら本当にもうやめたい。降りたい。
何も恨みたくないし、何も嫌いたくないのに、私は何もかもを恨んでいるし何もかもが嫌いだ。気取っているのは私なのだ。
何もかもをずっと分かっている。分かっている気でいる。
ただ、受け入れられているかと尋ねられればちょっとあやしいけど。
何にすがろうと、結局のところ1ミリだってどうにもならないのだ。
何の安心も安全もない。私は蝕まれながら生きていくだけだ。
嗤えなくなればいいと思う。笑えなくなればいいと思う。
もう随分泣いていない。
赦してなんて言わないから、罰を辞めて欲しい。早く殺してほしい。
でも誰も私がこんなことを思っているなんて知らないから。
今日も私は上手に生きている。100点満点だと思う。
そのギャップが気持ち悪いから、視点がたくさんで目が回るから、主観も客観もなくなってしまえばいい。早く私からなくなってしまえばいい!
残りのアルコールを煽る。水は飲まない。
こんな日は早く寝なきゃいけなかったな、なんて。