食べ物と私

食べます。

懐かしのじゃがバター

食べるものがないな、と思う。

自炊をあまりしないことが分かっているから、買い置きの食材がない。

米やパスタはあるわけだから、全く何もないわけじゃないけど、何だか胃に合わないような。

というか、レトルトじゃなくて多分私は家庭のご飯が食べたいのだ。

 

さて、家庭のご飯を食べるためには何かをつくらないといけないわけだが、やっぱり材料がなければ。

そこまで考えて、そういえばこの前買ったじゃがいもが残っていることに気がつく。

 

じゃがいもと言えば祖母の家でBBQをしたことを思い出す。

祖母の家は変わった作りで、庭が広かった。

そこにどこからか持ってきた七輪や炭火で、色々焼いた。

祖母と祖父が農業をやっていることもあり、全部が美味しかったことを覚えている。

少し量は多かったけど。

 

そんな中、序盤に作って、終盤に食べられるようになるじゃがバターは私のお気に入りでもあった。

皮ごと焼いた、ほくほくのじゃがいも。

塩っけのあるバターが美味しくて。

 

夏になると定期的にやっていたBBQもいつしかやらなくなって、じゃがバターもそういえばしばらく食べていなかったなぁと思う。

これだけじゃ到底足りないだろうけど、とりあえず食べたくなったら作ってみるに限る。

 

アルミホイルでじゃがいもを包み、オーブンで適当な時間、焼く。

目安が分からないから本当に適当だ。

結果、早すぎたじゃがいもに突き刺した箸が途中で折れた。すごく硬い。

しかし、もう追加で20分焼けば無事火が通った。

 

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写真を撮ろうとしたら、初めてカメラが曇ってびっくりした。

今までのどのご飯よりも熱いらしい。

 

バターと醤油をかけて、慎重に一口。

よく染み込んだ二つの味が、ほくほくの芋と混ざる。じゃがいも本来の甘みがほのかに感じられて、美味しい。

本当にあつあつで、一個食べ終わるまでにかなりの時間をかけてしまった。

 

話はBBQに戻るが、ここに登場していたのが父が釣ってきた鮎だった。

鮎自体は美味しかったし、私も妹も喜んでいたと思うのだが、今思えば毎週末鮎釣りに行って生きた魚を持って帰る父のことを母はどう思っていたのだろう。

 

母は料理が好きだから良かったのかもしれないが、生きた魚を持ち帰られても、私はかなり困ったと思う。

下ろせないから、スーパーで丸々一匹の魚を買うことですら嫌なのに。

 

そんな父の釣りの趣味も、近年では音楽に重心が傾き掛けている。まぁ楽しければ何でもいいと思うが。

父も母も活動的だな、なんて。

 

食べたお皿を洗いながら、私は一つあくびをこぼした。