食べ物と私

食べます。

助けられないかき氷

何だか忙しい。

今日は一日中業務をしていた。なぜだろう。

今まで元気だった分の反動がきそうな、そんな予感。

今はとにかく何も考えてはいけない気がした。

 

午後10時前に家に着く。途中、コンビニに寄って買ってきたいちご練乳氷。

セブンイレブンのこのシリーズのかき氷は私の夏のお気に入りだった。

 

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どうにかお風呂に入って冷凍庫を開ける。

酸っぱさが勝ついちごソースに、濃くて甘い練乳。

ジャリジャリとしたミルクの氷が美味しい。

今日は木のスプーンを付けてもらえなかったから、銀色のスプーンで氷をつつく。

 

ちょっと疲れてるのだと思う。

色々な予定が立て込んで、やらなければならないことが増えて、やりたいことが出来なくて。

 

疲れている時にそんなことを考えても無駄なのに、ぐるぐる回って、ちょっと泣けてきたりする。

泣き始めたら止まらない。

 

ずっと一人でいいと思っている。

それしか出来ないと思っている。

だって仕方がない。人に助けを求める能力が私にはないのだ。

 

泣けて仕方ない夜に電話をかけることも出来ない。

かといって人前で泣くことも出来ない。

それじゃ誰も私を助けられない。私に気が付かない。

 

出来ない、やれないじゃ何も通用しないことはもう随分前に知っているはずだった。

 

少し高いご褒美のアイスでもどうにでも出来ず、惨めにしゃくりあげる。

息が苦しいけど、疲れてるだけ、疲れてるだけと、私は私を俯瞰することしか出来ない。

 

同期の一人、女の子が泣いていた。

六年ぶりのすっぴんで外に出たらしい。

それほど大変だということだ。それほど彼女はしんどくて。

 

だからメッセージを送った。

けれど、私が本当に危険な時、私のスマホは決して音を立たないような気がしてしまうのは。

 

涙をほったらかしにしてパソコンに向かう。文字を打つ。

今私を苦しめているのも、そして楽にしているのも、くしくもこの機械だった。

 

ぱちぱちとキーボードを叩いて、好きなことを書く。逃げるように、好きなことに溺れる。

賞賛か、熱量か。今の私を生かしているのは何なのか、私にはもうよく分からない。

 

でも、この晩は丁寧に文字を打った。

勝手にぼやける視界で何度も間違えながら、ピッタリ嵌まる言葉を探す。

完成した文章を、働かない頭で読み直して、深夜の電子の海へ潜らせる。

身体は疲れ切っていて、もちろん上手く考えられないのに、ようやく涙の止まった目だけは爛々に冴えていた。

 

明日腫れないといいな、と思う。

誤魔化すのが大変だから。

 

布団が冷たい。きっと今夜は眠れない。