食べ物と私

食べます。

楽しさの後、オムライス

イベントがあった。

といってもweb上のものだが。

私は前々から書き連ねていた七万字の小説を展示する形で、初めてサークルを持たせてもらった。

 

楽しかった。本当に本当に楽しかった。

色々な人が色々な形で色々なものを誇っていて、とてもとても素敵な空間だった。

 

それに、私も沢山の言葉を貰った。

言葉を貰って、嬉しくて仕方なくなった。

 

余韻の残る中、昼間に作っていたケチャップライスに卵二つ分を使った、とろとろの布団をかぶせる。

しかし、どうもトロトロすぎたのか上手く纏まらなかった。

珍しくスープも作っているから、今日は何だかちゃんとした食卓だ。

 

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卵の裂け目はケチャップで隠した。

しかし、オムライスの卵はトロトロであればあるほどいいという法則があるので実質成功だ。

なお、卵が硬ければ硬いほどいいのは卵サラダを作る時だけ。

 

一口食べれば、ほんのり甘い卵と、チキンの代わりにツナで作ったケチャップライスがとろりと液体のように口に入ってくる。

コンソメスープもベーコンの味が効いていて美味しい。

 

小説。二次創作。

 

纏まりきらなくて、いつも長くなってしまうけど、すごいすごいと言われる。

普段の友達にこの活動のことを話す時も、すごい、と。

 

嬉しい反面、違うと叫びたくもなる。

 

私は現実逃避をしているだけだ。

やれる範囲のことをやって、ろくに勉強もしないで、書きたいものだけを書いて。

それで、何かをやった気になっている。

 

いくら楽しくたって、褒められたって、私は好きなこと以外していない。

人生それでいいと思うのに、何だか酷く悪いことをしているような感覚。

後ろめたい。顔も知らない誰かから指をさされているような。

 

今日が楽しかった反面、そんなことを思ってしまって苦しくなる。

私がこんなに楽しんでいいのだろうか。

何もやっていない私が、こんなに嬉しい思いをしていいのだろうか。

 

苦しみなんかない方がいいのに、逃げを咎める自分がいる。

とてもやりずらい。

 

もちろん、自分が書いたものは好きだ。

でも私が生み出したものは、所詮副産物でしかない。

いつかは現実に戻っていかなければならなくて。

 

それでも溺れてしまう。

好きなものを書くことに、浴びせられる嬉しい声に。

 

抜け出す必要があると思う。

書くことをやめるという意味じゃなくて、違うことを始めなければと。

 

しかし、そう考えた途端、私はなぜか臆病になってしまうから。

 

たった数分で空っぽになってしまったお皿を眺める。

楽しかったのに、ちょっと辛い。