食べ物と私

食べます。

ポンコツとフレンチトースト

ちょっと体が重い朝。

大した用事じゃないとわかってはいても、今日がしんどくなってしまってベッドから出られない。

それでも日が昇るのが早くなったからだろうか、目覚ましよりも早く目覚めてしまう。

いつもならあまり感じないはずなのに、お腹も痛くて不愉快だった。

 

生理が来るたび、ぼんやりと自分の体に機能が備わっているんだなと思う。

子どもを産める機能。男にはない機能だ。

 

これを使うか使わないかは人によって異なるし、別にどちらがいいとか、そう言う基準はないのだと思う。

でも、使わなかった未来のことを考えて、何だかちょっと焦る。

 

自分はただでさえポンコツなのに自分の体の機能すら使いこなせないのか。

せっかく備わっているのに、お前はそれを無駄にするのか。

 

しかし、その罪悪感と我が子の行く末は全く別の話で。

私だけの罪悪感のために生まれる子どもは、絶対に居てはならないと思うのだ。

 

もし、子宮とか胸とか、女性の象徴が無くなってしまったらどうだろうと考える。

私はショックなのだろうか。悲しいのだろうか。

今のところは、何だかあんまり想像がつかない。

やはり自分の体に対しての興味が薄い気がする。

 

実際私の体の悩みは十割が体重だったと思い出す。

思い出しながら、卵と牛乳、砂糖を溶いて、パンをつける。

しかし、今となってはそれすら気にすることが無くなってしまった。

 

フライパンに惜しみなくバターを敷いて、パンを焼く。

冬の残り、凍った蜂蜜を熱で溶かせばフレンチトーストの完成だ。

 

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多めのバターが功を奏したか、外側はカリカリで中はぷるぷると、上手いこと仕上がっている。

 

「痩せてたら頑張ったんだなーと思うくらいかな」

 

昔から体型がコンプレックスだった私にそう言った友達がいた。

その頃の私はどうにかカロリーを抑えなきゃと必死だったが、その言葉でなんだか肩の荷が降りたような。

 

所詮体型なんて誰が見ているわけでもない。

究極を言えば、自分さえ良ければもうそれでいいのだ。

そして私は別に細い体をそこまで強く望んでいるわけじゃないし、むしろそうすることで溜まってしまうストレスを懸念していた。

 

そんなこんなで体型を気にしなくなって、体重だって計らなくなってしまった。

どこかの誰かには怒られてしまうかもしれないけど、私が良ければそれでいいのだ。

 

蜂蜜たっぷり、バターたっぷりのフレンチトーストを口いっぱいに頬張る。

自分の器のことはよく分からないけれど、とりあえず今摂取した甘さは心を豊かにするので、私はその蜜だけを吸っていよう。