今日は休息の日だった。息継ぎのような日だ。
とはいえ朝から用事がある。
とり急ぎ服を着替えて時間を確認するものの、その用事が昨日だったことに気が付く。
日付を間違えていた。
というわけで、あっという間に今日の予定はなくなった。
ベッドに戻り、二度目の眠りに入る。
結局そのまま本日は眠りの日となってしまったのだが。
大事な人が居た。そんな夢をみた。
最近は夢の中で怒っていることが多い。声を荒げて怒鳴っているのだ。
今日の夢ではその大事な人への気持ちを踏みにじられ、私は怒鳴っていた。
低能な悪口で相手を罵って、感情のまま叫び散らかす。
現実の私なら馬鹿馬鹿しいと一蹴するような行為だ。
名前も知らない相手の女は余裕そうに笑っていた。
何度目かの目覚め。
目が覚めたところで頭はぼやけたまま、うつらうつらとベッドに丸くなる。
体が重くて、何もしたくなかった。
本当は今日、掃除機をかけたかったのだが、食べることすらままなっていない。
お風呂にだって入りたくなかった。
だって今日は推しのゲームですらまだ開けていないのだ。
思ったより疲れていたのだろうか。
まだまだ眠り続けられそうだった。
しかし、私は明日をどうにか生き抜かなければならない。
そして明日を生き抜くためには、明日への色々な負担を減らしておかなければならない。
どうにかベッドの誘惑を跳ね除け、冷蔵庫からピーマン、冷凍庫からウィンナーを取り出す。
先に目玉焼きを作り、適当に切ったピーマンとウィンナーをコンソメとケチャップで炒める。
次に久しぶりにパスタを取り出す。
太めのパスタ。何気なく裏面を見れば、カルボナーラやミートソースに合うという説明書き。
どうやらケチャップだけの味付けには向いていないらしいが、関係ない。
茹だったパスタを先程のフライパンで炒めて、最初に作った目玉焼き、チーズを絡めて出来上がり。
ナポリタンのような何か。
たくさん食べて元気を出そうと思ったからたくさん作ってみた。単純な思考である。
チーズがパスタ同士をくっつけてなかなか巻きとれない。
大口を開けて食べれば、ウインナーの軽い肉感、くたっとしたパスタに程よく硬さの残ったピーマン。
適当につくったが、なんだかんだ言って美味しい。
多く作りすぎて、最後はちょっと苦しかった。
皿を洗って、またしてもベッドで一息つく。
食べたら元気になるかな、と思ったのに、また眠くなってしまった。
食べて、寝て、寝て、寝て、食べて。
ムーミンや動物の森のような生活だ。
あるいは冬眠中の動物のような。
でも、とりあえずは明日を迎えられそうなことに、怖かったりほっとしたりする今日この頃なのだった。