食べ物と私

食べます。

サンドイッチとあの子と私

午前7時。目覚ましよりもかなり早く目が覚めた。

いいことなのだろうか。今元気な事の代償が怖い。

 

早めに起きてしまったから手持ち無沙汰になって、とりあえず朝ごはんを作ってみる。

レタスにハム、チーズをパンにはさんだだけのサンドイッチ。

私の中でもはや定番となりつつある、いつものサンドイッチだ。

 

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サンドイッチを寝かせながら、ぼんやりと今日一日のことを考える。

なかなか家で休む機会がない。外に出っぱなしのこの頃だが、それに反発するようにタイピングの手は早くなっていく。

 

生きづらいだろうな、と思う人が居る。

何度か出て来ている、同期の女の子のこと。

 

陰口を言ってしまったが、正直私だけがそう認識しているのではないと分かって、安心したのが事実だ。

 

私より少しだけ年上の彼女。とても自分自身に振り回されているように見える。

ステータスを捨てきれない、そして捨てきれない自分を認められない。

だから他人に褒められようと努力する。でも素直にはなれないから、自分を卑下するフリをして。

 

自尊心を持て余している。なんだか、昔の、小さな頃の私を見ているようでちょっと胸が痛くなる。

 

誰だって自分は特別で居たい。

どこにでもいるたった一人の人間だったとしても、他の誰もと自分は違う、唯一無二の尊い存在であると、そう思っていたい。

 

けど、きっと大概の人はそれが叶わなくて。

 

ゆっくり絶望しつつ知っていったり、割り切ってそれでも前を見たり。

成長するにつれて、その事実にどうにかみんな対処していくけれど、その対処の方法が「小さなコミュニティで唯一になる」ことだったとしたら、それは本当に本当に厄介で。

 

軽蔑するわけではなくて、彼女は恥ずかしくて、苦しいと思う。

褒めて欲しいと思うことは決して悪いことでも、特別な事でもないのだが。

 

具材とパンが馴染んだサンドイッチを半分に切って、もそもそと片方を食べ進める。

いつものフレッシュな味。美味しい。

 

最近はその女の子だけじゃなく、新しく入ってきた子たちにもヘイトが集まっていたりいなかったり。

正直私は関わっていないのでどうでもいいのだが、仲を取り持つほどお人よしでもないので放っておくことにする。

 

所詮は時間の話だ。

嫌でも同じ箱の中に詰め込まれるのが運命だから、いつか反発しながらも馴染むしかない。

ちょっとそれまでは色んなところで立ち振る舞いが必要だろうな、と考えてみる。

でも、これは別に負担ではないのだ。だって、これまで私はそうやって生きてきたから。

 

私は私の楽しみの中で生きればいいし、私は私の価値観で生きていい。

それ以上のことは、何も望まない。