食べ物と私

食べます。

ちょっと疲れたパンケーキ

目覚めたら12時だった。

一日歩いて相当疲れたらしい。

しかしながら四つ下の妹。まだ元気らしく、今日も歩くようだった。

 

とはいえ、私もちょっと付き添ってほしいところがあったので同伴。

昨日と同じ道。昨日よりも少し疲れた身体。そして暑い外。

 

観光でウキウキした人たちが行き交う中、とりあえず目的地へ。

私が教えてもらったパンケーキ屋さんだった。

 

到着したら、何組か並んでいた。

女性同士だったりカップルだったり、不思議なことに全て二組の客だ。

二人で一緒にいてもいつしか姉妹?とは言われなくなった私達。

あまり似てないかもしれないのに、やたらと距離ばかり近い私達を、周りの人はどんな風に見ているんだろう。

 

日向から日差しへ。

列が進むごとに少しずつ期待感が高まってくる。

同時にちょっと付き合わせて申し訳ないな、とも思った。妹は並ぶことがあまり得意ではなさそうだったから。

 

ようやく呼ばれ、空いていないから仕方ないと、めちゃめちゃ広いソファー席に座る。

ちょっと落ち着かなさそうな妹の前で、ちょっとくつろいでみる。

結構並んで疲れていたからか、私はそこまで居心地悪くは思えなかった。

 

しばらく待って、パンケーキが運ばれてくる。

私が待ち望んだブルーベリーチーズパンケーキだ。

 

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お皿を揺らせば、パンケーキも揺れる。

ふわふわぷるぷるだ。

フォークとナイフを使ってみるものの、うまく切れない。ふわふわすぎるのだ。

 

代わりにスプーンですくって、一口。

見た目通りふわふわ、しゅわしゅわ。

すぐに消えていく。飲めるようだった。

なんなら横のソフトクリームの方が濃厚だった。

 

多分、みんなはおしゃべりしながらゆったりとご飯を食べている中、私達はめちゃくちゃ高速で食べ終わってしまう。

実はお金があることに甘えて、飲み物とサラダまで一緒に食べていた。にも関わらず、だ。

美味しかったのだから仕方がない。

大満足だ。

 

そそくさと店を出て、また色々なショップをフラフラと渡り歩く。

私一人じゃ入ろうと思わなかった店に一つずつ。

かなり妹は元気だったようで、その後も嬉々として買い物を楽しんでいた。

 

妹の滞在時間はあと三日。

その間、また色々な場所に行くのだろうか。

妹といると沢山知らない場所に行くけど、流石に私はもう限界だ。

 

明日はちょっともう無理だと。

そう言えば、妹はまた一人でショッピングへ繰り出していくらしい。

疲れているせいだろう。

私のぬいぐるみを握って眠る妹が優しくにくましい。

 

妹とビールと

妹が家にやってきた。

大きなキャリーバッグを引きながら、我が家の門を叩く。

めちゃめちゃ金髪になっていて驚く。

ちゃんと手入れされている、綺麗なギャルっぽかった。

 

妹が成人して初めて会う。

行きたいお店を調べてくれたらしく、何個か候補を挙げてくれた中で一つ、予約だけはしておいた。

 

久々の外、人混み。

結構疲れてしまうので時々妹の腕に寄りかかりながら進む。

盆が過ぎたからだろうか、いつもに比べると人自体はそこまで多くなかったが、それでもここ数日一人で暮らしてきた人間だ。

ちょっとくらいは死にそうになる。

 

一方で遠方からきたはずの妹はまだピンピンしていた。

一日中立ち仕事でお金を稼いでいるだけある。

私は妹のようには一生なれない。

 

午後五時、予約した時間にお店の入り口で待つ。

何組かの女性達が列を作って待っていた。

入口が少し隠されているから、多分その店と知らないと絶対に見つけられないような場所。

妹がインスタグラムで探してきてくれたお店だ。

私じゃ多分、一生見つけられなかったお店。

 

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クラフトビールが有名なお店らしく、よく分からないまま注文する。

手前にあるのはポテトサラダだ。

ビールはかなりフルーティな香り。

実を言うとクラフトビールの定義は曖昧なのだが、まぁ美味しければなんでもいいだろう。

ポテトサラダはツナが入っているのか、ポテトサラダらしからぬ上品な味で嬉しかった。

 

昔、妹の方が可愛くていいな、と、母親に漏らしたことがある。

ハーフっぽいと言われる妹。

私より勉強も運動もできて、友達も多そうな、客観的に可愛くて細い。そんな妹に少しだけ嫉妬していた。

 

姉妹、どうにもならないもの。

私にないものはないので、それ以上考えても仕方がないのだが、幼い頃の私にそんなことが飲み込めるはずもない。

 

ただ、妹も同じように私を羨ましく思っていたらしいことは、結構最近知ったことだった。

 

父と母から貰った予算があり、お金は気にしなくていいからという文言のもと、沢山食べる。

結局会計は八千円を超えていて少しビビったけど。

 

妹は今、就職先を決め、私はまだ路頭に迷っている。

今はもうそこに劣等感は感じないが、少しだけ実家に帰るのが嫌だ。

皆が皆、そのままの生き方で納得してくれればいいけど、きっと私の両親はそうはいかないから。

 

アルコールで楽しくなったまま、帰路を目指す。

何はともあれ、今は私達は私達のままでいられればいい。

ラストスパートにモンスター

ラストスパートをかけたい。

明日から用事が入っていることを踏まえて、今書いてある話を完走させたいという思いが強まった。

 

ということで、一人、追い込んでみる。

雨が止んだ隙間を掻い潜って近所のコンビニへ。

買ってくるのは気合を入れるモンスター。

そして癒しのチョコレート。

 

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頑張りたい時にはよく買っている。

もう店員さんにも顔を覚えられてしまったような気がする。

いつもの年配の女性と目が合って少し気まずかった。

あだ名でもつけられていたらどうしよう。

 

ストローをさし、ぐびぐびと飲み込みつつ、スマホに向き合う。

本当は今書く半分くらいで終わるはずだったのに、全然終わらない。

 

別に無理に明日までと頑張らなくてもいいのだが、マルチタスクが出来ないため少しまずい。

そろそろ仕上げてしまわなければ、次の業務に取り掛かれない。

 

今回はパロディを書いてみたのだが、なんせ私は世界観を作るのが酷く苦手だ。

説明がましくなってしまうし、あまりキャラクターをうまく動かせない。

その辺をどうにかしたいと思ってはいるけれど、なかなかこれが難しい。

だから今回もまだ苦しんでいるのだけれど。

 

一日一万字が限界だと思っていたのに、その容量をとっくに超えて、どんどん書き進める。

何字書いたか、がゴールではない。

結局話が終わらないことには執筆もゴールではないのだ。

 

お話がラストスパートだ!と思った所で、そのラストスパートがめちゃめちゃに長い。

時計を見ると午前2時を過ぎていた。

モンスターのおかげか、全く眠かったりとかはしない。と言うより完全なトランス状態になっているような。

 

そのままどうにか、本当にどうにか最後まで書き上げてしまい、一旦風呂に入る。

これからは推敲の作業だ。

少しずつ書き溜めたものだから、全体を通して読んだ時どうなるか知っておきたい。

 

そう文字数は約六万五千時。

結局、全部読み終わったのは午前5時。

とりあえず私の伝えたいものは形にできたような、世に出してもある程度読めるようにはなったと思う。

 

寝てやろうと思うものの、やはりハイな状態が続いているのかなかなか睡魔はやってきてくれない。

ごろごろと寝転がりながらスマホを眺める。

 

私の書いたもの、読んでもらえるだろうか。

どう思われるだろうか、何か伝わるだろうか。

 

色々と不安に思うことはあるが、とりあえず私は私の書きたいものが書けたのだ。

ちゃんとそこに満足しないと、どんどん欲は出てきてしまう。

 

目を閉じる。頑張れてよかった。ありがとう、モンスター。

 

雨の中のクリームパスタ

調子のいい日。

ちょっと心が落ち着いてきたのか分からないが、ちゃんと筆が進むようになる。

 

あっちを書いて、こっちを書いて、またあっちに戻って。

 

パソコンだったりスマホだったりと忙しいが、つっかえずに書けているあたりこちらとしてもほっとするような気持ちだ。

ただ、お陰で肩甲骨や首、おまけに肩なんかがバキバキだ。

もみほぐしみたいなところに行ってみたい。

 

少しキリのいいところまで落ち着いて、というか集中力が切れたので、一旦目を休めようとパソコンから離れる。

 

うるさい水の音。

雨が降っている。この夏は湿度が高い。

 

外に出ない私にとっては関係のないことだと思っていたが、それなりに気分は下がる。

雨を「いい天気」と言う人もいるのだろが、私は雨がこの世で一番嫌いだ。

 

休憩ついでにキッチンに立つ。

玉ねぎを切って、ベーコンを切って。

晩御飯にはまだ早い。しかし、お腹が空いた時に料理するのではもう遅いと学んでいる。

 

玉ねぎとベーコン、そして冷凍していたえのきをバターで炒める。そこに小麦粉、塩、胡椒、コンソメ

それから冷蔵庫に余っていた、そろそろ期限の牛乳を取り出す。

ゆっくり入れて、混ぜていけば完成。クリームソースだ。

 

思いの外沢山できたからタッパーに入れて、また少しだけ作業に戻る。

これでお腹が空いた時、パスタを茹でるだけで済むから。

 

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数時間後、茹で上がったパスタにクリームソースを絡める。

見栄えはちょっとアレだが、まぁ味に支障はないだろう。

フォークで巻いて、一口。

えのきのシャキシャキ感とベーコンの塩気が牛乳でクリーミーにまとまっている。

これは結構美味しい。

最近自分が作ったものの中でも当たりな方だった。

 

最近、スーパーに行っていないから、冷蔵庫が寂しくてしょうがない。

レタスも今安くなっていると聞く。

野菜不足をひしひしと感じているから、自分でサラダを作りたいところだけれど、何せスーパーに行って、そして料理を作る気力というものがない。

今はそれよりやりたいことがあるのだ。

 

パスタを食べ終わって、少しだけ横になる。

やっぱり何かを食べると少し頭が働かなくなるような気はする。

本日何度目かの休憩タイムだ。

 

気が付けば八月ももう終わりそうで、少し絶望の兆しだ。

やりたいことを早く終わらせて、やらなければいけないことに取り掛からねばとは思う。

けど、順序は絶対逆にしてやらない。

 

果たして現実に帰れるのかな、と、また不安なことを思いつつ、またスマホで文字を打つのだった。

 

きみだらけとーすと

昼の二時に起きるのがスタンダードになっている。

半分昼夜逆転といったところだろうか。

時間にも頓着しなくなれば少し楽だった。

 

友達と会ったからか、今まで静かだったところが何だか騒ついている感覚がする。

一人だと気が付かない時の流れだとか、本来なら目前に迫っている試練とか、そういうのに気がいくようになっている。

 

やっぱり自分は一人でいる方が性に合っているのかな、と動き回る頭の隅で考えてみたり。

人といると楽しいけど、その分考えることが増えるのだ。

 

やっぱり私の頭は半分死んだくらいが色々とためになるんじゃないかと。

哲学的ゾンビになりたいなと、ずっとずっと考えている。

 

それでもお腹は空くので、適当にパンを取り出し、チーズを乗っける。別で目玉焼きを作っておく。

乗っけたら完成。

 

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味は変わらないけど、案外黄身を崩した方が見栄えがいいんじゃないかと思ってそうしてみた。

いつも黄身は一口で食べてしまうからもったいなく感じていたが、これなら隅々まで黄身を味わうことができる。

 

大きく一口。

途端、ポタポタと後ろから黄身が垂れてくる。

危ない危ないと平行に向け、頑張って食べ進める。

割と死闘だった。

手が黄身だらけになって、少し笑えてくるほど。

 

恵まれているなぁと思う。

こうして好きなことをしているのにご飯が食べられて、好きな時間に起きたり寝たりできて。

動物のようだし、そもそもそれが在るべき姿なのかもしれないと。

 

普通に囚われること、世間を見ることに今は魅力を感じない。

だから囚われないし、見ない。

私の中の方が価値がある、なんてことは思ったないけど、私は私だけに従っていたい。

 

世の中のスタンダードに乗って優越感に浸っても、きっと私は優越感を持ってる私が好きじゃない。

普通とか、常識とか、人の数だけあるものに付き合わされるのはもう懲り懲りなのだ。

これが劣等感だと言うのなら、もうそれでも構わない。

 

今の私が不恰好だろうが、私は幸せなのだ。

それだけじゃ駄目なのだろうか。

上手くいかなきゃ駄目なのだろうか。

 

また、触発された心が煩い。

食パンを全部食べ切って、手を洗いに行く。

最後の卵を使い切ってしまったから、近々買いに行かなくちゃな、と思う。

 

数日後からはまた妹がこちらに来る。一人じゃなくなる。

それはそれでいいとして、一ヶ月前の日常に戻れるかは甚だ疑問だと思う。

 

みんな何だかんだ言いつつこの世を生きていっている。

そうだよな、と思いつつ、置いてかないで、なんて気持ちがないわけでもない。

 

誰にもどこにも行っていないことを、しっかりと覚えておきたい。

触発されたカキ氷

久しぶりに人に会う。

大学時代の友達二人。

前に一度訪れたことのあるお団子屋さんへ。

 

少し並んだが、そんなに待つことなく席へ案内される。蒸し暑さから解放されてほっとする。

和風の店内。忙しなく動く店員さんとは対照的に何だか静かだった。

 

とりあえず、何となく会話を始める。

会ったのは半年ぶりだった。皆それぞれに大変そうなのは今に始まったことじゃない。

 

色々メニューがある中で、シンプルなかき氷を頼む。

推しが食べていたのもそうだが、この夏はなんだか氷を食べたい気持ちが強いのだ。

 

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宇治抹茶みるく。

しばらく待っていると、友達が頼んだお団子のセットと共にかき氷が運ばれてくる。

崩さないよう、慎重に真ん中に向けて食べ進める。

屋台とは違う、ふわふわのかき氷だった。

ちゃんと抹茶の苦味もあって、美味しい。


時々シロップをかけながら、どんどん水になっていくかき氷にスプーンを入れる。
8月の半ば。気がつけば今年ももう四ヶ月を切っていた。

割り切れないことが多いのだと思う。
周りと比べて自分はどうかとか、自分がやってきたことにどれだけの重量があるのかとか、捨てられないものと受け入れられないこと、そして諦めてしまったはずのこと。

 

何かを語る時、どうしたってそれは武勇伝になってしまう。

出来るだけ素直に、出来るだけ優しくと思うが故に気持ちの悪いベールがかかったりするくらいなら、いくらか驕っている方がマシなのかもしれないけれど。

 

私は私の何を誇っていて、何を諦めていて、何が恥ずかしいのだろうか。

 

頭は回るのに、何もかもが分からなくなる。

頭だけが回る。その不和がずっと気持ち悪い。

 

人が並んでいたので、食べ終えてすぐに店を出る。

雨が降ったり止んだり、晴れたり曇ったり。

安定しない天気にいっそ怒りすら覚えてしまう。

久々に外に出たのだから、ちょっとくらい気を遣ってほしい。

 

何も言えないくせに色々なことに怒りを覚える。

私達はきっと異端なのだと思う。

こんなに考えることがあってもそれは無意味で、側からみればおかしな話なのだ。

 

そんなこと、きっとずっと分かってる。

分かっていて、合わせる気は毛頭無いのだ。

 

何となく私は私のままでは生きられないのだろうなと思う。

私を守るために早く死のうと思っていた時期もあったような。

 

今は少しだけ死から遠ざかっている気がするけれど、ずっと側にあるのだとも思う。

 

また雨が降る。傘をさす。

進まない手にでっかいファミチキ

進まない。原稿の話だ。

暗い話を好んで書いているのはそうだが、あまりにも地獄な気がする。書いているこっちの胸が痛くなって進まないのだ。精神的な自傷行為だ。

 

そもそも四万字くらいで終わる予定だったものなのに、気がついたらもうその数字を越してしまっている。まだ少し頑張らなきゃいけないから、まだラストスパートとも言えないのに。

 

出来れば早く済ませてしまいたいのだが、中々話が終わってくれない。

予定的にじっくり書けるのがあと数日なのと、話が終わってくれないと余計なことを考えてしまうからだ。

誰か読んでくれるのかな、とか、これ本当に面白いのかな、とか。

 

自分が読みたくて、書きたくて書いていることを忘れないようにしたい。

 

しかし筆が進まないことは進まないので、気分転換にコンビニへ行ってみる。

と、外へ出た途端雨が降り始めた。私の人生はいつもこんな感じだ。もう慣れた。

 

買ってきたのはいつものモンスター。と、なんだかおっきくなっているらしいスパイシーチキン。

 

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確かにでかい。

少し前のSNSでテープを切り取り線まで貼ってしまっているか否かというものがあったが、そんな余地もないほどでかい。

これで値段が変わっていなかったから、買うしかなかった。

 

一口食べてみれば、大きくなっているからか若干胸肉っぽい食感。ただモモのジューシーさも残してるから、胸肉にしたわけではないんだろう。

ピリピリと程よく辛いのでモンスターも進む。

ちなみな私はレッドブル派だが、コンビニの場合モンスターのほうが安いのでモンスターを買わざるを得ない。

二つともカラにすれば、結構お腹がいっぱいになった。

 

モンスターが効き始めるまでちょっと横になりたいと、ベッドへ赴く。頭が働かないのだ。

お腹いっぱいになるのは良くないとは分かっていても、腹が減っていたのだから仕方がない。

 

ごろごろとSNSを見ながら、最近は太陽光より圧倒的にブルーライトとお友達になっている気がして、よく分からない心配が募る。

 

でもその甲斐あってか、一つの方では少し嬉しい話が舞い込んできた。ただ、少し多忙になる予兆では十分にある。

 

今苦しんでいるのは趣味の方でだ。

多忙になる前に、出来ればやっぱりあと数日で書き上げてしまえるのが理想なんだろうけど。

 

心をすり減らすのには時間がかかる。

けどそうしないと書きたいものは書けない気がするから。

急ぎつつ、そこは譲らずに執筆したい。

残り数日。あんまり焦りすぎないように、ちょっと気をつけようと思う。