食べ物と私

食べます。

デラックス・ラピュタパン

ちょっと予期せぬことを午前中からぶっこまれた。

焦る、焦る。

 

ひとしきり焦って呆然とした後、とりあえず何か食べようとトースターを準備する。

色々と受け止めきれていないが、食べることは重要だった。

 

夏の間なんだかんだワタワタと動いていたわけだが、結局落ち着く間もないままどうやら新学期が始まってしまうらしかった。

数日前までつけっぱなしだったエアコンも、今は必要なくなってしまっていた。

 

私は新しいことが得意じゃない。

しり込みしてしまうのだ。慣れていないことは怖い。やらなければいけないことが増えるのも怖い。基本的にビビりだった。

 

だからこそ重くなって、無理だなぁと独り言ちることがある。

少し前までは「そんなんじゃ駄目だなぁ、頑張んなきゃなぁ」なーんて思っていたけど、頑張ったからと言って誰が褒めてくれるわけでもない。自分が嬉しいわけでもない。

そんなことに気が付いたのは、本当に最近のことだった。

 

なんだかなぁと思うのだ。ずっとよく分からないでいる。

流されるのは得意だったけど、それじゃなんだか死んでいくようで。

だからって私が私で居るためには色々と厳しすぎることが多くて、どうしたって上手くはいかない。何処に行っても迷ってばかりで、私は酷く不細工だ。

その中で、せめて楽しいと思えることは大事にしたいと願うけど。

 

子どもじみているのかもしれない。けど、私のなにもかも、間違っているとは思えないのだ。

 

オリーブオイルを敷いたフライパンでベーコン目玉焼きを作る。焼き上がってきたそれに、ここ最近大活躍なモッツアレラチーズも乗っけてしまう。パズーもびっくり、豪華な豪華なラピュタパンの完成だ。

 

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大変な、八つ当たり気味の朝ごはん。破滅的な朝によく似合っていた。

 

一口齧ってみると、色んな味が上手に広がっていく。ベーコンは上手く噛み切れなくて、ズルズルと食べる羽目になってしまう。

 

これからどうなるのかもよく分からない。

毎日、その日ごとの朝ごはんを食べられたらいいと思う。

ゆっくりコーヒーを淹れられたらいいと思う。

きちんと夢をみられたらいいと思う。楽しいことがたくさん出来たらいいと思う。

 

現実的な問題が濃くて色々と忘れてしまいそうになるけれど、いつか私が私のために生きられたらいいと、そう切に思うのだ。

 

とりあえず、今は目の前の問題である。

あんまり自分を責めないように、ただゆっくりとこなしていこう。

 

出来れば明日はもっと優しい朝ごはんの気分で居られればいいな、なんて思うのだった。