食べ物と私

食べます。

私のお世話、お弁当

ちょっと瞼が重い朝。昨日の夜更かしの代償だった。

例のごとく窓の外は曇り空。部屋は暗い。

カーテンだけ辛うじて開け、それでも届かない明かりに、先にご飯を用意してしまうことに決める。

ベッドの上の電気が付けられない原因を横目に、私はげんなりしながらキッチンに立った。

 

実は今週はちょっと忙しい週なのだ。

いつもは二日、頑張らなければならない場面で四日。倍頑張らなければならない。

今日はその初日。どうにか気分を乗せたいものだ。

 

昨日炊いてタッパーに移しておいたごはん、そして同じく昨日作っておいた肉みそにチーズを入れて温める。

封の切られていなかった卵のパックをあけ、両面の目玉焼きを作る。

お弁当に入れる目玉焼きも、衛生的に何となくしっかり焼いたほうがいいような気がして、両面焼きにしている。

 

同時進行でお得意のサンドイッチも作ってしまう。これは朝ごはんだ。

つくづく自分の世話も大変だと思う。

三食のご飯の世話に、掃除に、体調体型管理と心の調整。

こんなにたくさんする事があるのだから、どれかおろそかになってしまっても仕方がない。

 

ちなみに私は心の調整を第一に行っているつもりだ。しかし、多分これが一番難しい。

ワーストランキングはいわずもがな体型管理。

 

ご飯が温まったら、冷蔵庫の奥に眠っていた海苔を乗っける。

これは別になくてもいいのだが、せっかくなのでメイクアップだ。

空いたスペースに千切りキャベツ、そして海苔の上にチーズ入り肉みそ。

極めつけに全てを覆う目玉焼きを乗っければ、お昼ご飯の完成だ。

 

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私もそうなのかもしれないが、最近元気がない人が多いように思える。

みんな冬の寒さにやられているのだろうか。

 

寒さは本当に何もかも奪ってしまう。

物理的にも動けなくなってしまうし、寒かったら「寒い」としか考えられなくなる。

体も思考も動かないから、その場で耐え、消耗していくしかない。

雪は楽しくて好きだけど、私は冬が嫌いだ。

 

それに、私たちは厄介なことに、感情に生きる生き物だ。

体がぐらつけば、心も不安定になる。

どちらにせよ急激すぎる変化には耐えられないように出来ている。

まったく、感情なんて一番もろくて揺れやすく、保つのが難しいのに、なんでここを核として作られてしまったのだろう。

 

ともかく、環境的にも社会的にもこんな変な世の中で、己を保てているだけで私としては万々歳なのだ。本当に。

 

お弁当を包みつつ、デジタル時計に目を向ける。

家を出るまで、あと一時間。

寒くなるかもしれないが、どうにも心が暗い。

少し迷った後、私はエナジードリンクの缶にストローをさしたのだった。