食べ物と私

食べます。

取り急ぎ、朝ごはん

お腹が痛くて目が覚める。

冷えてしまったのだろうか。何だか良くない。

 

朦朧とした頭の中で、人々の声が聞こえてくる。

ついでにブォー、という何らかの音。

戦か?なんて身を起こしてみるも、そんなわけはない。

大通りに面したこの部屋には、様々な音が響いてくるのだ。

 

いや、そんなことよりも。

朝になって何度目だろう、SNSの画面が開きっぱなしになったスマホで時間を確認する。

 

随分と寝過ごしてしまったようだ。

今日の用事は時間が決まっていないとはいえ、これはやり過ぎだった。

しかも、家でやってしまいたいことも残っている。

 

それでも往生際の悪いことに、少し布団でもそもそもした後、ようやく私は服を着替えて洗濯物を回した。

胃がくるくると鳴っている。ちょっと痛いような。

 

行きたくない予兆?それとも、空腹の証だろうか。

 

判別がつかないので、とりあえず肩慣らしにコンビニへと出かけることにする。

この日に限って、パンもグラノーラも、うちにはなかった。

 

平日、お昼過ぎのコンビニには近くで働いているであろう人たちがわらわらと昼食を吟味していた。

外し忘れたのか、首からプラカードを下げたままのお姉さんを見て、なんとなく肩身が狭くなる。

 

数時間働いた人たちの中、私といえば、先程起きて、朝食を求めてここに降りてきたのである。

少し恥ずかしい。

 

そんなこんなで商品もぱっぱと選んでしまい、温かいペットボトルを握りながら即帰宅した。

取り急ぎ、今日の朝ごはんである。

 

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このホットケーキは好きで、よく食べている。

甘党なのもそうなのだが、第一に食べやすいのだ。

サンドイッチのように中身が崩れてくることもない。

 

ふわふわの生地をゆっくりと頬張り、温かなカフェラテを胃に流し込む。

なんだか痛みが少し落ち着いたような。

 

よく分からない自分の身体だが、この二つの甘さが美味しいものだということだけは確かだ。

 

徐々に覚醒してきた頭で、今日一日のことを整理する。

 

最近分かったことなのだが、丸一日、例えば朝九時から夜九時まで外で活動してしまうと、私は次の日動けない。

文字通り、寝たきりになってしまうのだ。意識すらない。

 

就職したらどうするつもりなんだ、と、どこかで私が叫んでいるが、こればかりは私だってどうしようもないのだ。

寝ようと思って寝ているわけではないのだから。

 

とりあえず、今日の予定は半日でどうにかなる。

それより、もっと大変なのは明後日なのだ。

となれば、今日は出来るだけ省エネで過ごすに限る。

 

とはいえ、帰りはまた九時を廻ってしまうんだろうな、なんて思いながら、ぐび、とぬるくなったカフェラテに再度口をつけるのだった。