食べ物と私

食べます。

逃げなのか、推しなのか

私の家はなかなかの都会にある。

多分、私のような田舎生まれでなくても都会と認められるような都会だ。

だから徒歩圏内にいくつものコンビニがあって、大手三件のコンビニだって回り切ることができる。

 

そして今日はその中で最も遠いローソンへ足を運ぶ日だった。

お目当てはバスク風チーズケーキ。

 

そう、今日はスマホにお供え物をしなければいけない日。

推しのガチャが始まる日だ。

 

よく推しに人生を狂わされたという言葉を見かけるが、私の場合冗談抜きで人生を動かされている。

いい方にか悪い方にかは定かではないが、少なくとも推しがいなかったらこのブログだって始めてはいなかった。

 

ただ、最近はよく現実逃避としてそちらの世界に沈んでいるような気がしてならない。

 

やらなければいけないことや考えなければならないこと。

追われるように沢山のことが頭を巡る中、その逃げ場としてゲームの世界があるような。

 

その証拠に私が推し活に奪われているのはお金ではなく、圧倒的に時間である。

正直言って1年と少しお世話になっているくせに、3千円ほどしか課金したことがないのだから、ケチな顧客だ。

 

推しの供給に咽び、書いて、反応をもらう。

だって、どれも好きなことだ。

 

あまり良くないことだと分かってはいるが、なかなかこの心地よい沼から抜けられない。

というか、抜けたくない、溺れていたい。

 

最近では、私が好きになるキャラクターの要素として、「めちゃめちゃに親密な2人組の片割れ」という要素があることが分かってきた。

多分、それが私の理想なのだ。

 

恋愛関係にはない、家族関係でもない。

見返りを気にしたり、しなくてはならないことがあるわけではなくて、それでも誰よりも信頼できて、自らの身を投げ打ってでも助けになりたいと思える存在。

 

そういう存在を、私はきっと心から望んでいて、同時に絶対に手に入らないということも分かっているのだ。

 

だからこんなにも焦がれて、掻き乱されてしまう。

 

無課金のまま貯め続けた石は10万を超えており、今回は50回回して推しが出て来てくれた。

バスク風チーズケーキをお供えしているからか、私の推しは大体80連以内には来てくれる。

 

見事に勝利して、役目を終えたケーキの包装紙を開ける。

 

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カラメルのようなものがかかっているからだろうか。

このねっとりとしたチーズケーキに、私はどこかプリンの味を感じてしまう。

 

あまり遠くない未来で、きっとまた私はこのチーズケーキを買う。

その時、私は推しに何を見ているのだろうか。