食べ物と私

食べます。

人間関係、オープンオムレツ

昨日に引き続き、どうにも憂鬱な今日。

気分が沈んだ日は、とことん一人になってしまいたくて、唐突に人との関係を切りたくなってしまう。

 

とはいえ現在進行形でここ一ヶ月以内に会った友達は本当に一握りなので、関係、と言ってもSNS上の、ということになってしまうが。

しかも中学、高校、大学と浅い人付き合いしかしてこなかったため、こまめに連絡を取り合っている人もいない。

必要なラインだけ残したら、友達の数はおそらく一桁か、ギリギリ二桁に乗る数になるだろう。

 

きっと私がSNSのアカウントを消したところで、誰も気づかない。

ブロックしたところで、なんの支障もない。

 

そうやって次々に誰かの認識の中から去っていけば、私はいつか、きっと一人になるんだろう。

一人どこに行こうと、何をしようと、誰にもその正体を知られない。

人混みの中の一人としてしか見られない存在になるのだ。

 

そんな存在が時々羨ましくて、でも現状に寂しさを感じたりもするから、人間は不思議なものだ。

 

ところでなぜこんな思考が巡っているのかというと、数日後に帰省の予定があるのだ。

最近は夢まで懐かしい人が出てくるようになった。

楽しみかどうかはさておき、それなりに意識はしているのだろう。

 

これを機に冷蔵庫を整理してしまおうと、キャベツ、にんじん、エリンギをみじん切りに刻む。

しんなりとするまで炒めたら、大胆に卵を四つ、ボウルに割り入れる。

冷ました具材と合わせてフライパンで焼けば、オープンオムレツの出来上がり。

 

f:id:zenryoku_shohi:20220307200540j:image

 

オープンオムレツは今まで成功した試しがなかったのだが、どうやら待てない性格が原因だったらしい。

じっくり焼くと、固まって上手くひっくり返すことが出来た。

 

四等分に切り分けて、一欠片にケチャップをつけて頂く。

キャベツが甘く、ザクザクしていて美味しい。

野菜たっぷりのオムレツだ。

チーズを入れ忘れたことを悔やみつつ、今度作る時はじゃがいもも入れてみようと決意する。

 

その間も、SNSからピロン、と通知が届く。

友達の件数は現在百件。これをどうにかしたくてうずうずしてしまう。

 

そんなに焦らなくても、オムレツのように放っておいた方が固まって、上手くいくこともある。

分かってはいるのだけど、焦燥感が消えない。

 

誰も彼もに私のことを忘れて欲しいような、忘れて欲しくないような。

 

アンビバレントな感情。

とにかく誰も知らない場所に行きたいと願う。

多分、疲れているのだ。

 

あと三切れ、残ったオムレツを見る。

明日までに食べてしまおう。