食べ物と私

食べます。

ハムカツもやもや

一人が恋しくなってきた今日この頃。

心の内とは裏腹に、新幹線に乗って実家へ帰省する。

 

正直今すぐにでも一人暮らしの家へ帰りたい衝動に駆られるが、そう言っても居られない。

今回は私も用事があって実家へ行くのだ。

書類系のものだから、こっちに帰ってこなければどうにもならない。

 

実家について、早速妹の口数は減った。

その分私が気を使わなければならなくなる。

もう実家だって居心地のいい場所ではないのだな、と心から実感する。

やはり私には一人の方がお似合いらしい。

 

それから予約していたらしい居酒屋へ。

少しオシャレな外観に内装。

私はお財布を出さない。

 

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沢山頼んだメニューの中から、ハムカツを摘まむ。

付属のマスタードは私が知っているそれではない。

厚すぎるハムがジューシーで、薄くともしっかりした衣はサクサクだった。

 

お酒を進ませながら、母が口火を切る。

私の将来について、いや、半年先のことについてだ。

 

適当な場所で好きに働こうと考えていることを伝えると、やはりちょっと渋られた。

自分が渋っているくせに「お父さんに嫌味の一つでも言われるだろう」とのこと。

どういう職種があるのか分からないけど、どういう状況なのか分からないけど、やりたいとかやりたくないとか関係なく、正社員になって欲しいんだと。

 

今の私があるのは父の努力と思えない私はどうかしているのだろうか。

私の将来の決定権を父に委ねようとしている母をずるいと思ってしまうのは私が欠陥品だからなのだろうか。

 

「お父さんのおかげで通わせてもらっていたはず」

「うちは幅を利かせている」

 

ピンと来なかった。

 

ありがたみが分かっていないと言われたが、今まで私はちゃんと、そう思っていたはずだった。感謝だってしていたはずだった。

 

それを壊したのは、紛れもなくあなた達じゃないのか。

 

思わず「恩着せがましい」等と言ってしまった。

今なら死にたいとも、親に言える気がした。

時間をかけて、両親が私の中で傷つけていい対象に変わっていっている証拠だ。

 

「嫌味を言う人とは会わない」と言えば、「嫌味を言われないようにしなさい」。

 

やっぱりまた通じないと思う。

両親は子供の中の自分達は絶対的な存在と考えているくせに、自分たちが与えている心への悪影響までは考慮出来ないのだ。

 

間違って生まれてきてしまった感じが否めないのは、きっと根底がこんな感じだからなんだけど。

 

分かり合えない人とは分かり合わなくていい。

そんな自分の守り方しか私は知らない。

これでやっていけるのかはちょっと分からないけど。

 

普段はあまり飲まない日本酒が、本当に美味しかった。